本研究では、複雑な形状を有する機器の放射能を高速・高精度評価するために、3Dスキャナーを用いた三次元形状データの取得、形状データを有限個の四面体要素に分割、密度・物質等のデータを付与、などの放射線輸送計算に必要な一連の手順を高速・高精度・自動化します。さらに、可搬型ゲルマニウム半導体検出器を用いたその場放射線計測と合わせて、ハイスループットで高精度な放射能評価技術を実証します。
この実証の場としてLHDで使用された機器を用いることで、LHD実験後の機器の他施設での利用、及び廃棄に必要な残留放射能データを得るだけでなく、実証実績を根拠として本技術を放射線治療や高エネルギー物理実験などの他分野へ展開し、学際研究を進めます。
本プロジェクトは、核融合科学学際連携センターの先端学術研究連携部門の活動として立ち上げました。先端学術研究連携部門では、研究ネットワークの構築、異分野連携、国際共同研究を推進します。
核融合科学学際連携センターでは、核融合科学の学際化・学際連携、核融合開発研究との連携、産官学連携による核融合技術の社会実装に関する支援を行っています。3部門(先端学術研究連携部門、開発研究連携部門、産学官連携部門)を設置し、先端学術研究領域との学際的な研究ネットワークの構築、およびオープンサイエンスの推進による核融合科学の学際化を進めます。